街おこし

高島おばけ』(=上位蜃気楼)という自然現象(光の屈折現象)が、小樽の街おこしの一つとなるかどうかわわかりません。でもトライしなければ何も始まらない。

 

現在、小樽への観光客は、ピーク(1999年、約970万人)時点から、とうとう700万人を割り込むまでになってきました。いずれ旭川にも抜かれるでしょう。外部環境というせいもありますが、行政の力の入れ具合が弱いというせいでもあるかもしれません。

 

使えるものは何でも使う。今は、そのぐらいの気概がほしい。だから、より魅力ある観光資源を増やすという意味で、この『高島おばけ』も利用する。この感覚が大事ではないだろうか。

 

今まで、小樽の観光の三器といわれるものは、『運河・ガラス・寿司』でした。でも、そろそろ限界です。更に魅力あるものを創っていかないと、観光地としての人気度や魅力度は凋落の一途をたどります。小さいことでも一つ一つ増やしてゆき、より魅力ある、より飽きの来ない観光地を目指し、地元の人にとっても住みよい街としていかなければいけません。

 

2021年3月、ニトリ会長が、オタモイ遊園地跡を再開発する資金を提供するとのニュースが入ってきました。ここの景色は抜群で、高島おばけ観測にも最適。船着き場に建屋があるなら、そこに固定式双眼鏡でも設置すれば最高の観測スポットになる。ぜひその点を考慮いただければ嬉しいし楽しい。

【観光資源の成功例】

隣国中国の例では、山東省(=Shandong Province)蓬莱市では、2006年5月7日、2005年5月23日などにも大きな蜃気楼が発生し、市民や観光客が数万人も集まって自然の不思議さを味わっています。これは上位蜃気楼が観光資源となった成功例でしょう。

また、小樽にも遅ればせながら、フィルムコミッションができました。ならば、『高島おばけ』を映画に取り上げられるように仕向けることだってできるはず。あるいは、小説や絵画・工芸品などの題材に取り上げられるよう働きかけることだってできるのではないでしょうか。

 

高島おばけがよく現われるオタモイ海岸
チャラセナイの滝 & オタモイ海岸

【参考】 過去に高島おばけ』が見られる位置でロケを行った映画には、次のようなものがあります。

  ■『喜びも悲しみも幾年月』(昭和32年)

  ■『男はつらいよ寅次郎相合い傘』(昭和50年)

  ■『駅-station』(昭和56年)

  ■『はるか、ノスタルジー』(1993年)

  ■『天国の本屋~恋火』(2004年)

  ■『最終兵器彼女』(2006年)

  ■『海の沈黙』(2024年予定)などがあります。


そういえば、『高島おばけ』がよく現われる赤岩・オタモイ海岸で、その地名を使った曲を作って演奏している方がいます。アコースティックギターリストの浜田隆史という方で「赤岩組曲」というものです。

ここに『高島おばけ』という名が出てこないのがちょっと残念ですが、将来的には、『高島おばけ』という名をつけた題材でお願いしたい。実現すれば、きっと幻想的な曲となるでしょう! その際は、『高島おばけオムニバス』とか『高島おばけ序曲』、『幻想曲高島おばけ』などの題名に!

より地域に限定するなら、高島地区で成功させた『町民文化祭』があるのだから、シーズンの期間だけでも、高島おばけに関する『地域ラジオ局』や『インターネットラジオ局』などを立ち上げることだって可能でしょう。---『FMおたる』を経由して蜃気楼発生時に発信してもらう手もありそうだ

 

また、観察場所として何箇所か展望デッキを作り、場を提供することもできる。あるいは、観測シーズンだけでも、使われていない施設や施設の一部を、展望所に切り替え、双眼鏡などを設置する程度なら無理なくできるはずだ。

 

いや、思い切って毎年5~6月頃に、高島地区を中心に『高島おばけウィーク / フェスティバル』を開催するという手だってある。うまくいけば、『小樽雪あかりの路』のように継続するビックイベントになるかもしれないのだ。

 

また、『高島おばけ』を撮影できた観光客には土産品を割引するとか、旅行会社に『高島おばけ観測ツアー』を企画してもらうとか、上位蜃気楼の世界的権威を呼んで講演会を開くなど考えればいろいろなアイデアが沸いて楽しくなる。ぜひ行政や高島地区の有志などが、手を携えてこれらを実現し、街を活性化してほしい。

 

もし、何も創造できないというなら全国的に有名な富山県魚津市の例を参考にして実施しよう。その前に、地域全体で高島おばけが発生したら各所に通知するシステムがあると話が早いかもしれない。(⇒石狩湾蜃気楼情報

 

これらを進める際には、キャッチフレーズがあると便利かもしれない。そこで考えました。 

 

  ■出会えるか? 幻の蜃気楼 『高島おばけ』
  ■変幻自在、不思議なオバケ 『高島おばけ』
  ■来て、見て、写そう 『高島おばけ』
  ■運河、すし、ガラスの次は、 『高島おばけ』
  ■見逃すな! 春になったら 『高島おばけ』
  ■男は黙って 『高島おばけ』、女子は静かに『食べ歩き』

なんてどうでしょうね。

高島おばけを観察できるホテル群
運河沿いのホテル

さて、街おこしを成功させるためには、既存の宿泊施設も、自分たちの工夫やアイディアなどによって、多くのお客様を呼び込む努力しなければいけません。変わらないといけません。

 

そこで、『高島おばけ』をキーワードとして考えるなら、次のようなことを事前に準備すべきかと考えます。

 

 

 

まず、海側(オーシャンビュー)の各部屋には、シーズン中は、

  ■ 『高島おばけ』 情報の簡単なリーフレットを作成・準備する
  ■ 『高島おばけ』 の写真を飾ったり、常備用の写真ハガキに利用する
  ■ 『高島おばけ観察特別室を設定し、単眼鏡双眼鏡を常備する
  ■各部屋のテレビ・PC等に 『高島おばけ』 の映像を流す

 

以前、ふる川の6Fに知人が宿泊した機会をとらえて、部屋の中から石狩・厚別方面の見え具合を確認させてもらったところ、小樽港の大同倉庫が視野に入り、球形タンクが見えない位置となっていました。部屋の位置がよくなかったのかもしれません。隣のソニアHやホテルノルドの方が『高島おばけ』を観察するにはいいかもしれません。(【参】知人いわく、ふる川の温泉は、系列の定山渓のホテルから温泉をもってきているので、いい湯だったそうです。食事もなかなかよかったとか…)

 

高島おばけを目撃できるホテル
グランドパークホテル小樽 (旧ヒルトンホテル)

さらに、ラウンジ等に固定式双眼鏡を準備するのも手ですね。すでに屋上にテレビカメラが設置されているホテルもあるので、民放やNHKが利用していない間は、各部屋に生の映像を配信してもいいでしょう。

(左画像は、旧ヒルトンホテル)

 

 

 

 

その他に、高島おばけブランドを利用・活用するために
   ■高島おばけにちなんだ料理やカクテル、スウィーツ等を準備する
   ■土産やグッズ(携帯ストラップ、人形等)を用意する 
   ■『高島おばけ』や『蜃気楼』という名の酒やワインを用意する
   ■『高島おばけ』をイメージしたガラス製品を用意する
   ■送迎用の車の壁面に高島おばけの画像やイラストを入れる
   ■海上から望ましい観察地点を見つけるクルーザーツアーを計画する
などのことは考えましょう。

もしこれらのことが、小樽市でまかないきれないなら、もう少し手を広げて、後志(しりべし)地区全体とか、積丹(しゃこたん)半島沿いの町や村を含めるとか、あるいは 石狩市(厚田村、浜益村を含む)など石狩湾沿岸の地域を含めた、市町村で地域おこしとして高島おばけ(=上位蜃気楼)を捕らえてもおもしろいかもしれない。

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