発生回数

最適シーズン <春~初夏>

最適シーズンは、4月~7月初旬までです。その間に見られる頻度としては、10回程度です。肉眼でも容易に見える大きなものは1シーズン0~3回と考えていいでしょう。ただし、これも当たり年はずれ年がある。

 

季節に関係ない場合 <真夏・秋>

季節はずれの高島おばけ

左の画像は、2005年9月1日午後3時前後に銭函から撮影したトド岩・高島岬の上位蜃気楼です。また、真夏の2018年7月31日でも反転像を伴う広範囲の大規模蜃気楼が発生している。

 

 

 

季節に関係ない場合 <冬>

『(旧)高島町史』(高島尋常高等小学校 1941』や『祝津町史』(樋口忠次郎編著 1972)に記載されているように、元高島小学校教諭、高橋和夫氏が、昭和10年頃の冬赤岩山(371m:西赤岩)の絶壁から高島海上に蜃気楼を目撃との記載がある。 ただし、その信憑性は定かではない。というのも、目撃の日にちが限定されていないのだ。

 

【参考】 この蜃気楼が,、本当は、上位蜃気楼だったのか、あるいは下位蜃気楼だったのかは不明です。ただ、もしそれがいわゆる、上位蜃気楼(=高島おばけなら、その日を特定したいので、当時の新聞を調べてたところ、突然の暖かい日というような記事をいくつか見つけた。

 

可能性として、昭和10年なら、おそらく1月4日または2月10日だろうと推測。

 

そして、昭和11年冬なら2月17日(月)ではないかと考える。この日は、根室で蜃気楼が確認されているのです。国後島の泊山付近の 大山山頂(推定:根室から約50km前後)に大湖が現れ、これが大屏風を立て、描かれた絵のように変わり、一時、大騒ぎになったと小樽新聞(同年2月19日)に記されています。

ということは小樽でも蜃気楼が発生する可能性があり、気象条件等からその日かその前後である可能性が高いでしょう。

さて、冬の時期に放射冷却によって、朝方に地表の方が極端に冷やされ、その上空に前日から残っていた暖かい空気層があれば、上位蜃気楼が発生することがあります。

 

たとえば、2001年1月9日午前9時頃に、札幌の中谷氏が札幌の手稲山山頂から日高山脈の上位蜃気楼を確認したものは、この放射冷却タイプといっていいでしょう。

 

撮影された画像が北海道新聞の同年1日11日付の第一面に掲載されています。とてもおもしろい画像ですのでご興味のある方は、図書館等で確認するとよい。

 

⇒ちなみに、山頂ではありませんが、2019年5月4日に、朝里海岸から石狩の丘陵地帯で反転像を伴う同様な姿を捉えました。

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