形いろいろ

球形タンク群 (石狩湾新港)

これが高島おばけのおもしろさだ。特に対球形タンク群の変化を実際に見ると、『へぇ~』、『ん~』、『何だあれ!』と発することになるでしょう。

高島おばけの七変化
石狩湾新港の球形タンク群

上位蜃気楼化によって、3種の球形タンクの変化を見てほしい。縦列はすべて同じタンクで、撮影日は様々。でもおもしろいでしょう? (コントラスト調整有)
・左側のクリーム色のタンクは2005年に撤去され、現在はない

この形の変化が上位蜃気楼(=高島おばけ)のおもしろさです。
のろしのような煙が出ているものもありますが、形は、とっくり、ボーリンクのピン、つぼ、花瓶、(雪)だるま、プラナリア、ひょうたん、松茸、 ハンドベル、ハンバーガー、人形、イヤリング、風鈴、二枚貝の水管などに見えませんか。 

ちなみに、二枚貝の水管といえば、蜃気楼の蜃(しん)とは、オオハマグリ との説があります。ハマグリは、住環境が悪くなると粘液を出して潮の流れに乗り移動するそうです。 中国では、昔、大ハマグリ(=蜃)が出した(気)で粘液の中に表れた(楼)閣が、蜃気楼の正体だと考えられていましたから、おもしろいですね。
日本で今でも、ハマグリの吐き出す粘液を『ハマグリのしんきろう』、ハマグリの移動を『しんきろうを吐く』と いっているそうです。

上記以外にも実際に見ると、胃袋、弾丸、円柱形タンクでは砂時計のような形に なるなどいろいろな変化を楽しむことができます。 さあ、皆さんも一度、ご自分の目で上位蜃気楼(『高島おばけ』)を 見てはいかがでしょうか。

高島岬とトド岩 (祝津)

岬や岩などの地形変化も、なかなかおもしろい。突然、変化した姿を見ると、相当びっくりするでしょう。こんな体験も、実際に小樽にこなければできないこと。(下画像は銭函方面から撮影)


また、高島岬は、おたる水族館のすぐ近くだから、ここからは逆に対岸の石狩湾新港の球形タンク群の蜃気楼を見ることが可能で家族づれでも楽しめるぞ。

変化するトド岩の高島おばけ
高島岬とトド岩

上段の実景以外、2005年6月8日に撮影したもの。昔の人が、これを見て高島の『おばけと呼んだのもわかるような 気がする。(コントラスト調整有)

14:28 トド岩が、グランドキャニオンのように変化しています。これはタワーリング(towering)とよばれる状態で、三角形の形の頂点が、それぞれ伸上がっている。

14:36 火の見やぐらのような形に変わる。小さい三角形の岩の上には、反転像を形成するが浮かぶ。また、左の高島岬や日和山(ひよりやま)灯台も形が変わり、全体のシルエットも激変。


14:39 トド岩は、スフィンクスのような形に変わる。一方、日和山灯台は元の形に戻っているように見える。

14:42 トド岩は、まるで羊蹄山富士山のような形に変化し、徐々に終息へ。 短い15分程度でもこれだけいろいろと変化します。これが『高島おばけ』の驚きであり、おもしろさです。

船・工場など

球形タンクや高島岬とはまた違う変化がおもしろい。皆さんも一度、ご自分の目で上位蜃気楼(=高島おばけ)を見るといいでしょう。以下はすべて小樽の港や海岸から見たもので、気楽に行けるのがうれしい。

いろいろ変化する高島おばけ
左:貨物船 中央:工場 右:スラッジセンターと海の家

縦列はすべて同じ対象物で、それぞれ同じ撮影日。(コントラスト調整有)

コンテナ船の変化がすごい。 最初は、甲板より上部が伸上がっていたが、航路の変更により徐々に船体とコンテナ中心部が伸上がっている。おそらく、下から正立像、反転像、正立像の3像になっている珍しいものだろう。

中央は、マルハの看板のある東洋水産の工場で、看板の大きさの違いや壁面が何倍かに伸上がり、いわゆる『板塀状』 になっているのが顕著にわかる。下方の画像では、海岸沿いの防風林が所々伸上がってきている。

右の建屋は、手稲の下水処理場とスラッジセンターですが、その下に位置するおたるドリームビーチの海の家を見ていただきたい。 上段の実景と比較すると、縦に伸上がっているものや、場所によっては、通常の状態のものがあるなど、時間の経過とともに、いろいろな形に変化するのがわかる。

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